LIFF+

人生にちょっとでも+になることを発信

トップアプローチは正しい戦略なのか

f:id:u1214t6:20200616142419j:plain

 

【前提】

・IT業界(SIer)においてトップアプローチが正しいのかということを実体験ベースで話していきます。

 

トップアプローチとは

 トップアプローチとはターゲットとなる顧客(新規・既存問わず)の社長や専務、常務などといった役員にあって提案をすることです。会社とは基本的に社長の指揮により経営方針が決まってきます。従って上の指示を仰ぐことになるため、一般社員(いわゆる平社員)と話すことよりも効果が大きいとされています。

 

SIer企業にトップアプローチは可能なのか?

レベル感に差はあれど可能

 トップアプローチと聞くと「アクセンチュアPWCとかコンサル企業がやるんでしょ?」と思われるかもしれません。しかしSIerでも行われることは普通にあります。トップアプローチのレベル感は違うかもしれませんが。商談の規模感として5億程度の際に実行しました。実際は平社員の私がやるのではなく、役職者が出向いて行いました。

シチュエーション次第でもある

 ただ、トップアプローチが行えた理由としては①何度も取引をしている実績がある②執行役員を呼び込むイベントがあったからです。何度も取引をしているため、コネは作れていました。また、過去の実績からも信頼をされていました。加えて、執行役員を呼び込む展示会(ITベンダーがこぞっと集まって新製品を紹介します)で、呼び込む機会があったからです。なかなか、時間を作って話す機会はありませんが、各社集まる展示会など、執行役員レベルもあしを運ぶ機会を狙って実行しました。

 

効果

諸刃の剣

 実際は効果はあり、見事に発注をいただくことができました。しかしながらここからが問題でした。SIerの仕事は発注もらってからの作業期間がとても長いです。発注後は顧客のIT部の社員と打ち合わせを何度もすることになります。自分には何も知らされずにいきなり執行役から話がいくことになります。結果として実際のやりとりする相手(IT部社員)のうちに対する心象が悪くなりました。過去何度も取引しているのでもちろん面識があります。にもかかわらずなぜ先に話を持ちかけてくれなかったんだと怒られました。

トップアプローチは長期的な視野で考える必要がある

 結果、そのプロジェクトは問題なく進みました。しかしながら取引は基本的にはIT部の社員とやりとりをして、IT部が執行役などに稟申をしていきます。従って今後の商談が非常にやりづらくなってしまうということです。他社競合とのコンペになった際も「あいつは勝手なことしやがるからな」と稟申にあげられない可能性だって出てきます。

 

追伸

状況によっては協力な武器ですが、トップの下の層とも面識がある場合は、その人たちの感情も含め検討していく必要があります。

 

以上、「トップアプローチは正しい戦略なのか」でした。