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メモの魔力 〜原体験の発掘〜

 

本書について

タイトル:メモの魔力

著者:前田祐二さん

 今回は2019年のベストセラーである「メモの魔力」を解説します。みなさんは普段、メモとりますか?私はこの本を読む前までは著者が言っている"メモ"は取れていなかったように思います。ただ事実だけをつらつらと書くのではなく知的生産のためのメモの取り方紹介されているので要チェックです。

 

メモによって鍛えられる5つのスキル

 本書ではメモをとることによって鍛えられるスキルが5つ記載されていますがここでは3つの絞って解説していきます。

情報を素通りしなくなる

 「あれ、あの人さっき何言ってたかな?」と思うことや、逆に「今のもう一回、説明してくれる?」と言われることはありませんでしょうか?これは誰もが情報を素通りしているからです。もう一回詳しくと聞いてくる人も「どこまでわかってどこかがわからなかったのか」が不明瞭なので情報が入っていないことになります。記憶の補助としてメモを使うと言うことです。じゃあ具体的にどのくらいとるの?と疑問に思われるかもしれません。結論から言うと相手から発信される情報全てです。

 ここまで聞くとハードル高いなあと感じるかもしれません。しかしながら何度も繰り返し実践することでできるようになります。私も議事録を書くさいは基本的に全てメモしていきます。あとでいらない箇所を削ったり、いい回しを変えていきます。

 

話の骨組みがわかるようになる

 議論の全体像把握=構造化ができるようになります。「今、どこの話をしているのか」が明確になり論点がずれないよう議論をファシリテートすることができます。例えば「売上をあげるには」と言う大項目で議論が展開されているとします。その場合は小項目として「客数」、「単価」、「回転率」などの「どの小項目で議論するか」を決める必要があります。つまり売上をあげるために客数をどう増やすかの話をしている時に単価の話が混じってきてしまっても即座に「論点が変わっている」と気づくことができます。

 ビジネスにおいても論点がずれ始めることは多々あります。私が営業職という職業柄もありますが、メモをとることによって議論を整理して進めていくことができます。議論が逸れると無駄に長い会議になったり、結局、結論が出ずに終わったりしてしまうので構造化は非常に重要です。

 

曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる

 メモをとりまくっていると言語化能力が向上します。メモをするということは、普段何気なく使う「ヤバイね」とは具体的に何がどうヤバイのかを整理することになります。例えば芸能人の不倫がヤバイと言っているのも、「人前に出る立場なのに、、、」という倫理観でのヤバイなのか、「不貞行為に該当している」という法律上、違法に当たると言うヤバイなのかでも議論が変わっていきます。また、自分がどうヤバイと思っているかを整理することで自分の思考のクセもわかります。

 

ファクト→抽象化→転用化

 本書では、メモを書く時に「ファクト(事実)→抽象化→転用化」の順序で書くことが最強のフレームワークであると結論づけられてます。

①インプットした「ファクト」をもとに、

②気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、

③自らのアクションに「転用」する。

ファクトはあった出来事をそのまま書き連ねることです。ポケモンを例に挙げると「それぞれのモンスターには弱点があり、属性に応じて効果が変動する」はファクトに該当します。そこで「相手によって攻撃の仕方を変える」ことが大事だと気づいたとします。これが抽象化です。じゃあどう転用していくかですが、「面接やプレゼンにおいてWho(=相手)によって伝え方を変える」という戦略をとることができます。

 このフレームワークをうまく使いこなすテクニックとして次の観点を盛り込むことが重要です。

【How型】

 目の前の現象にはどんな特徴があるか、ということを深堀りして考えること

【Why型】

 目の前の現象が自分に刺さった理由は何か、ということを深堀りして考えること

先ほどのポケモンの例はHow型に該当します。事象ごとにどちらかの思考法でメモをとることで具体→抽象→転用へと導くことができます。

 ちなみにシチュエーションによってはWhat型を活用することもできます。例えば「空からふる水の粒」と言う具体に対する抽象化は「雨」です。このような標語、キャッチコピー的な能力を養うことができます。他にも抽象化に役立つメソッドが紹介されてます^ ^

 

読了後

自分の考えに対して「なぜ?」と問いかけるようになった

 私は考えるより、考えながら行動する派です。なので考えが浅かったな。。。と思うこともしばしあります。本書を読んでから「なんでこれやりたいんだっけ?」と自分に問いかけることで根っこの感情が湧いてきます。私は継続力や粘り強さがあると思ってました。その長所を深堀りすると「"何もしなかった"という後悔をしたくない」と言う感情があることがわかりました。

ex.

○継続力がある(FACT)

・少しでも偏差値の高い大学に行きたいと思い、大学附属の高校に通いながらも他大学進学を目指した(FACTを裏付ける体験)

➡︎受験しなかった時を想像した時、「受験してれば受かってたかも」と思うのがいやだった。=「やっておけばよかった」と思うような後悔はしたくない

 

 現在、1000問あるメモの魔力を250問以上といて自分といまだに向き合ってます笑(毎日1問だと続けられます^ ^)。自分の新しい一面を発見することができる+今までの知見(成功体験)を新たな活動に転用していくことができるのでとても役立ってます。

以上、「メモの魔力 〜原体験の発掘〜」でした。